こんにちは♪
自動車業界歴15年以上の国家1級自動車整備士です。
ハイブリッド車は非常に燃費がいい車です。
しかし、そんなハイブリッド車にも燃費が悪化する走行があります。
それは高速道路での走行です!
では、なぜハイブリッド車は高速道路で燃費が悪化するのでしょうか?
そんな疑問を解説したいと思います!
高速道路と市街地の燃費比較(実例)
■トヨタ車のアクアで実際に比較
高速道路走行時の燃費・・・23.6km/ℓ
この実例でわかったように市街地の方が高速道路走行時よりも30%ほど燃比が良い結果となりました。
【高速道路走行】
高速道路のみを走行した時の燃費です。
2.36㎞/ℓという結果となりました。
【市街地走行】
市街地を走行した時の燃費です。
30.9㎞/ℓという結果となりました。
このように実際に高速道路での走行と市街地での走行を比べるとこのような燃費の違いがあります。
HV車が燃費がいい理由
ハイブリッド車では走行中アクセルから足を放したり、ブレーキを踏んだタイミングで電気を発電する。
ガソリンエンジン車ではブレーキ時に摩擦で減速する。
車の運動エネルギーをブレーキで熱エネルギーに変え減速しているのだ。
それをハイブリッド車は回生ブレーキを使いモーターを発電機として車のの運動エネルギーを電気エネルギーに変えて電気を発電している。
ハイブリッド車が燃費がいいのはこの発電した電気を使用して電気のみで走行できたりモーターがエンジンの手助けをするのでガソリンエンジンで使用する燃料消費を低減しているためである。
燃費のいい市街地走行でのハイブリッド車
市街地走行ではとにかく回生ブレーキをたくさん行え、モーターでの発電量が多い。
発電量が多いということはより多くEV走行(電気での走行)が行える。
車は停車時からの発進に多くの燃料を消費する。
その燃費に非常に不利な発進を電気を使いモーター走行をすることにより燃費を向上させている。車の速度が上がり定速走行ではガソリンエンジンで走行するが、定速走行はガソリンの消費が少なくてすむ。
だからハイブリッド車は燃費がいい。
高速道路走行でのハイブリッド車
基本的に減速することが非常に少ない。すなわち電気をあまり発電しない。
高速道路では、ハイブリッド車でもガソリンエンジンを使用して走行している。
すなわち高速道路はガソリンエンジン車と同じくエンジンのみでの走行に近くなるのです。
ハイブリッド車に搭載されているガソリンエンジンは特殊なHVに合った専用エンジンのようなものです。
アトキンソンサイクルのエンジンになります。
アトキンソンサイクルエンジンの特徴としてはパワーは小さいが燃費がいいです。
エンジンの圧縮工程前半でインテークバルブの閉じるタイミングを遅らせ実圧縮を小さくしている。
混合気の圧縮率が下がり膨張率が高くなる。その為パワーは小さいが燃費が良くなるのです。
まとめ
ガソリンエンジン自動車
・市街地では信号等でブレーキを踏むとせっかくの運動エネルギーが摩擦により熱エネルギーになり大気解放される。再度加速する時に多量の燃料を消費してしまい燃費が悪化する。
・高速道路ではブレーキを使用しない分再度加速する時の無駄な燃料消費が無くなり燃費が向上する
ハイブリッド自動車
・市街地では信号等でブレーキを踏んでも回生ブレーキで電気が発電され充電される。その電気を再加速時に使用してモーターを駆動して発進する為無駄な燃料消費が無くなり燃費が向上する。
・高速道路ではブレーキを使用することがなく発電されない。モーターを使用することがほとんどなくなりエンジン走行となる。基本的にガソリンエンジンのみの走行となってしまい市街地と比べて燃費が悪化してしまう。
※ハイブリッド車が高速道路で燃費が悪化するといってももともとが燃比の良い自動車ですので他のガソリンエンジン自動車と比較すると燃費のいい車といえるでしょう!
参考になればと思います。
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