エアクリーナエレメント:通称エアクリ自動車部品の中で消耗品に該当します。ですので、定期的に交換する必要があります。
ここではエアクリの役目、交換時期などについて説明していきます。
エアクリの役目
エアクリは大気中の誇りや塵、砂などのゴミを取り除き、エンジンが取り込む空気をキレイにする目的があります。
エンジン内部にこういったゴミがろ過されないで吸入されると、ピストンやシリンダー壁を傷つけたり磨耗したりします。
日本の道路はキレイだし砂浜や砂利道なんて走らないからそんなに汚れないと思っているかもしれませんが、大間違いです。
エンジンは走行中すさまじい勢いで空気を吸い込んでいます。私の感覚では性能のいい掃除機よりも吸引力は高いです。
例えば自分の前を車が走っていた場合、路面の塵や砂が舞い上がります。時期によりますが黄砂なども吸い続けます。そういった大気中のゴミを取り除きエンジンを守っています。
交換時期について
標準交換時期・・・50,000km毎
シビアコンディション・・・25,000km毎
「シビアコンディション??」と思われた方もいることでしょう。シビアコンディションとはどのようなものなのでしょうか。言葉のままです。シビアコンディション=キツイ状況で車を使用しているということです。
実際にどの様な状況がシビアコンディションかというとメンテナンスノートに記載してあります。
参考にトヨタのメンテナンスノートには下記のような記載があります。
A 悪路(凹凸路、砂、砂利、雪道、未舗装路) | ・運転者が体に衝撃(突き上げ感)を感じる荒れた路面 ・石をはね上げたり、わだち等により下廻りを当てたりする機会の多い路面、ホコリの多い路面 (目安)走行距離の30%以上 |
B 走行距離が多い | ・走行距離が多い場合 (目安)20,000km以上/年 |
C 山道、登降坂路の頻繁な走行 | 登り下りが多く、ブレーキの使用回数が多い場合 (目安)走行距離の30% |
D 短距離走行の繰り返し | ・1回での走行距離が短く、水温(各部の温度)が低い状態での走行が多い走りをする場合 (目安)8km以下/回 |
E 高地走行が多い (ディーゼル車のみ) | ・標高2,000m以上の高地での走行頻度が多い場合 (目安)走行距離の30%以上 |
F 長期間のアイドリングまたは、多頻度の低速走行 | 1回の運転で走行頻度に対してアイドリング時間が長い場合 (目安)1日のアイドリングでの累積時間が2時間程度 ・1回の運転で低速での走行頻度が多い場合 (目安)1日で車速10~15km/hでの走行距離が30km程度 |
エアクリーナエレメントについて調べていくと該当するシビアコンディションは上記のAからEうち、ACが対応する内容である。すなわちそれ以外はエアクリのシビアコンディションにはあてはまらない。
要は、空気が汚れている状況で多く走行していればシビアコンディションに該当し25,000km毎の交換となる。
それは、同じ走行距離を走っても空気が汚れていれば早く目詰まりするからです。
50,000kmまで使えるなら意外と長持ちと思うかもしれませんが、あくまで法定点検である1年点検や車検時にきっちり清掃していた場合に限りです。
いくらシビアコンディションでないといっても清掃しなければ20,000km程度で通気抵抗は限度レベルになってしまいます。
エアクリというのは不織布で出来ており、主に3層で構成されています。
大きなゴミを取り除く・・・粗層
中位のゴミを取り除く・・・中間層
小さなゴミを取り除く・・・密葬
空気は粗層から入り密葬から抜けていきます。
こうして確実に空気中のゴミを取り除き目詰まりも防止できるようになっています。
エアクリの清掃方法
清掃をしないと50,000kmまでなんてとても使用せきません。
長く使用するためには清掃する必要があります。
清掃の方法としてはエンジン側(密葬)側からエアブローをします。
粗層側から行うと大きなゴミもどんどん密葬の奥深くに入り込んでいき目詰まりの進行を早めてしまします。
エアブローで清掃する方向には気を付けて下さい。
しかし、正しく清掃しても絡みついたゴミや密葬のゴミは完全には除去できません。したがって、定められた交換時期を目安に新しいものに取り替える必要があります。
エアクリを交換しないとどうなるの?
エアクリを交換しないまま使用し続けると通気抵抗がどんどん大きくなっていきます。
始めのうちはエンジン不調とまではなりませんが、エンジンが空気を取り込む時の抵抗が大きくなっていき燃費の悪化を引き起こし、出力も低下していきます。出力は清常時よりも1割位低下する可能性があるようです。
その後もつまりが酷くなっていくと、エンジンの息つきやアイドリング不調を引き起こします。
まとめ
法定点検でしっかりと清掃して目詰まりを予防する。
清掃時のエアブローの方向はエンジン側の面から行う。
エアクリーナエレメントの交換時期は基本的には50,000km毎で行う。
悪路などの誇りが多いシビアコンディションの走行が30%以上あれば25,000km毎に行う。
交換しないと燃費や出力が悪化してしまい、最悪エンジン不調を引き起こしてしまう。
車の状況にあった正しいメンテナンスをして下さい。
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