令和の自動車整備士の仕事は内容も環境も大きく変化しています。
皆さんは自動車整備士にどんなイメージを持たれていますか?
よくドラマで刑事が工場を訪れると車の下から寝板に横たわり作業をした整備士が出てくるシーンのイメージが強いのは僕だけでしょうか?
そこで今回は令和の自動車整備士がどんな仕事内容なのか、どんな環境で仕事をしているのかを平成の時代と比べながらお話していきたいと思います。
※ここでの内容は大手自動車ディーラーのお話になります。
働く環境の変化
時代も令和となり自動車整備士の働く環境もかなり改善してきました。
僕が自動車ディーラーに整備士として入社した15年以上前では考えられない位、良い環境になってきました。
変化①工場が完全冷暖房完備になる
夏は暑く汗でつなぎがビショビショ!冬は寒くて手がかじかむ!
夏にあるのは人数分に満たない扇風機と先輩しか使えない1台のスポットクーラー。
冬工場内は火気厳禁なので極寒。
ずっと当たり前の事だと思っていました。
現在は全店とまではいかないが冷暖房完備で夏も冬もかなり快適な環境に変わりました。
冷暖房完備ではない工場もスポットクーラーの冷風をみんなが感じられるくらい導入したり、ヒーターベストで冬も暖かさレベルが上がりました。
変化②重たいものは持たない
自動車整備士の悩みと言えば腰痛!
40代以上の年齢の自動車整備士は程度に差はありますがほぼ腰痛持ち。
「腰いて~」が口癖??と思う位の仕事内容なんです。
原因はタイヤ脱着作業!
タイヤ交換、車検、12カ月点検ではタイヤ脱着作業が必要になります。
タイヤってかなり重いんですよ!
毎日何台もタイヤ脱着作業をします。春と冬の超忙しいタイヤ交換シーズンは腰痛持ちにとっては地獄でした!
令和の時代はタイヤリフターでタイヤの脱着がとても楽になりました。
腰痛災害は労災になります。
会社も労災が発生しないように、自動車整備士を腰痛で諦めないで済む環境づくりに力を入れています。
その他、車両リフトで車の上げ下げができる環境、エンジンジャッキ、ミッションジャッキは当たり前、社員の教育の中で、重たいものは1人で持たない。荷物を持ちあげる時の正しい姿勢といったところまで学びます。
変化③点検や作業で診断機多用
車の診断機の機能が劇的に向上しました。
専用の診断機でECU(車両コンピュータ)の書換えや作業補助、故障診断まで診断機が無くては作業できません。
昔は、カンやコツが重要な要素で、経験がものをいう世界でした。
ベテラン整備士が肩で風を切っていた時代ですね!
今、車は診断機が無いと何もわからないと言ってもいいくらい様々なセンサーが付きコンピュータで制御されています。
故障診断も診断機が人間に作業方法を指示する時代になっています。
整備士が診断機の指示通りに点検していくと故障個所にたどり着く時代。
知識が無くても診断ができる時代突入です。
変化④サービス残業無し
私が入社した当時は正直言うとサービス残業や休日出勤(振休無し)が平気でありました。
1時間程度の残業は届け出を出せない。
遅くまで仕事をしていると途中でタイムカードをきって仕事開始。
仕事が終わらなければ休日も出勤して作業していました。
今思えば考えられない状態だったと思います。
労基の指導もあり全国的にサービス残業は撲滅したと言ってもいいのではと思います。
サービス残業は無く、休日出勤は振休も取れますし長時間労働も改善されてきました。もちろん有休もしっかり取得できます。
変化⑤給料UP
整備士の離職も多く、自動車整備士を目指す若者が激減しています。
必然的に整備士の給料を上げ、どの会社も整備士確保に必死になっています。
新しく自動車整備士を目指す若者がいないという事が自動車整備士の働く環境改善につながっています。
30代自動車整備士では年収500万以上の会社も多いです。
都心部では600万以上だったり地方でもかなりいい金額もらっています。
社会人の平均年収や中央値を調べると意外に自動車整備士ってもらえているんだなって感じます。
まとめ
世間からは自動車整備士はキツイ!給料安いと思われているかもしれません。
ここ10年で大きく改善し、年収で言えば各世代において平均年収を上回る安定した仕事です。(ディーラー整備士)
辞められたくない!求人で優位に立ちたい!
今後もますます働く環境や給与の改善が見込まれると思います。
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